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働く異種格闘技【地味にスゴイ!】

はいっ、秋ドラマが始まりましたー!あれよあれよと言う間にもう2週目が過ぎていますね。魅力的な女優さんたちが百花繚乱の印象がある今クールです。今日のご紹介は、なかなかに賑やかな「地味にスゴイ!校閲ガール河野悦子」(日本テレビ)です。

http://www.ntv.co.jp/jimisugo/

河野悦子(石原さとみ)は、景凡社のファッション誌「Lassy」の編集者になることを夢見て、毎年中途採用試験に挑戦している。

余りにも懲りない態度に、面接官や受付嬢から顔を覚えられるほどの存在になってはいるが、雑誌部門の求人がないのにも関わらず、熱すぎるほどのファッションへの情熱をぶつけて応募してくる悦子との温度差は増すばかり。

しかし7年目の挑戦で、ついに景凡社からの正式採用の連絡がもたらされる。歓喜する悦子だったが、その配属先はなんと「校閲部」。面接の際に、校閲部長の茸原(岸谷五朗)のタイピンに目を留めてブランド名を気にしつつ、後日それがタイピンではなくピアスであるということを確認した経緯に、校閲者としての才能を感じての登用だった。

ファッション誌以外に興味のない悦子は抗議するが、茸原の「校閲での仕事が認められれば、他部署への異動も可能かも」との言葉に、前向きに校閲の仕事に取り組むことを決意する。

校閲という業務は、出版される前の原稿に「誤字・脱字」「表現の間違い」「内容の矛盾点」などがないかをチェックする部署。実は個人的に、ちょっとだけ興味を持ったことのある職業でして、というのも、「校閲者って、編集者と同じく、誰よりも先に新作を読むことができる立場にいられるよね?」などと不埒な発想をしてしまったのがきっかけです。

イヤしかし、この校閲というお仕事、作品に対する入り込みが浅すぎても深すぎても間違いを見落としかねない、とてもナーバスなものです。作家と読者の間に橋を渡すのが編集者だとすれば、校閲者はさしずめ、その橋を叩いて構造をチェックし、小石が落ちていないか掃除し、危険な段差を埋めて調整する役割のようです。

ドラマでは、地道でありながらも結構ハードな校閲に対し、悦子のファッションや、何かと関わってくるLassy編集部の華やかさの対比のコントラストが効いています。あるいは、文字ばかりを追いかけるのかと思いきや、スーパーポジティブで信念を曲げずに思ったことを口にする悦子の性格から、丁々発止なセリフの応酬が繰り広げられるのが、文字通り地味にスゴイことになっています。

志望とは違うフィールドながら、真っ向勝負で立ち向かう悦子は、ハイヒールで格闘する新しいお仕事ガール。目線を上げてくじけない姿勢に、パワーとエールをもらえるでしょう。

個人的なツボとしては、つい先日までBSで再放送されていた朝ドラ「てるてる家族」で親子役だった石原さんと岸谷さんが上司と部下役でキャスティングされていて、「冬子とお父ちゃんやんか!」とツッコミたくなるところでして、そのうち「ワガママな女流作家」役で浅野ゆう子さんがゲスト出演してくれないかと、密かに期待してしまいます。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第814号)

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