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テレまめ

【ドラマ】共感テロ!

朝ドラの「まんぷく」を見ておりましてね、現日清食品の安藤百福さん夫妻がモデルになっているとは聞いておりましたが、かの「チキンラーメン」以前の活動については詳しくなかったので、ラーメン以前には、幻灯機、根菜切断機の製造や製塩業、はたまた栄養食品を作ったというストーリーを見て、結構な驚きがありました。ドラマならではの脚色はあるでしょうが、大まかな部分は事実に則しているはずだからということで、日清食品の社史を読んで答え合わせをしたくなりました。

放送が2月に入って、ついに即席ラーメンの開発に成功し、発売にこぎつける展開になると、ここからは実際に即席ラーメンを食べた自分の思い出との照らし合わせになってきました。家族と見ながらも、自分の食べ方はこうだったとか、卵は後から割り入れる派や、卵先入れでお湯をその上からかける派や鍋調理派など、それぞれの流儀と味わい方に話が飛び火する勢いです。

先日、4月からのドラマ化が発表された、よしながふみ原作のコミック「きのう何食べた?」の中では、ほとんどが弁護士のシロさん(演:西島秀俊)がバランスの良い手料理を作るのですが、イレギュラーにケンジ(演:内野聖陽)がインスタントラーメンをつくる回があります。かかってきた電話も無視して自らのこだわりラーメンをつくる姿に、微笑ましく共感した覚えがあります。このエピソード、ドラマになるかなぁ。

いわゆる「飯テロ」のドラマがウケるのは、それぞれの味覚の共感に訴えるからなのでしょう。「孤独のグルメ」の井之頭五郎(松重豊)が「うんうん、いいぞぉ」とほくそ笑むのを、「ワカコ酒」の村崎ワカコ(武田梨奈)がビールをグッと飲んだあと「プシュー」となるのを、「深夜食堂」のマスター(小林薫)が差し出したC級のメニューを客が涙とともに頬張るのを、視聴者は自分の口の中の出来事として擬似再生しているのです。

生きる限り、食は私たちのそばに。世に食べ物ドラマのタネは尽きまじ、なのですね。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第934号)

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