5Aug
気に入ったものが見つからなければ自分で作ってしまえ!というのは、誰しもが思いつきそうな考えですが、実際問題、なんに関しても自分で作るというのは、手間も費用もかかって、結局出来上がりは当初思い描いたものではなく、「それに似た何か」になってしまうことが多いものです。「あれが気に入らない、ここがこうならもっといいのに!」と言っているうちが華なのかも。
さて、あなたが食通の場合、レストランが気に入らなければ、自宅で自分が料理する!という発想になりますか?イヤ、せいぜい「もっといいお店を探す!」となって、そこそこ満足する店で妥協するのが関の山、ましてや、誰が自らレストランを経営しようなどと思いましょうや。ところが、TBSの火曜ドラマ「Heven?〜ご苦楽レストラン〜」のヒロインはそれを実行しちゃったんです、しかもほぼ思いつきで。
フレンチレストランのフロアに勤める伊賀観(福士蒼汰)は、接客業なのに愛想笑いができず、融通も利かぬ朴念仁だが、客である黒須仮名子(石原さとみ)に見込まれて、新しい店で働かないかと誘われる。
翌日の24時、仮名子の書いた分かりにくい地図を頼りにオープン予定の店を訪ねると、伊賀と同じく仮名子にスカウトされた男たちが。シェフ(段田安則)、ソムリエ(岸部一徳)、経理担当(勝村政信)、コミ(志尊淳)と揃ってはいるものの、どうやら仮名子が手当たり次第にスカウトした各ジャンルの、最下位ランクのメンバーである模様。
はたして仮名子のワガママだけがまかり通るフレンチレストラン「ロワン・ディシー」は無事に開店・営業できるのか…?
レストランは見渡す限りの墓地の奥にあり、さらにその奥へ行くと葬儀場という立地。そしてその名は「ロワン・ディシー」(この世の果て)。ブラックジョークにも聞こえますね(笑)。
ともかく、コケティッシュな魅力で異性同性問わず人気の、石原さとみさんのワガママにどうぞ振り回されてください。レストランのオーナーとは名ばかりで、自分が食べたいものを食べるためのお店を作ってしまった仮名子は、謎の財力と人脈を誇る人物。どうやらミステリー作家として1発当たり、それが映画化されてヒットし、莫大な収益を得たらしいのですが、本業を妥協しないと言うならともかく、あくまでも趣味である食を妥協しないという人に財力を与えてしまってはいけませんよねぇ。
そうなると、もうあとはコメディが出来上がるだけです。ということで、全てにおいて考えが浅い仮名子の周りで起こるトラブルと騒動と、個性的すぎるほどに個性的なメンバーたちのぶっ飛んだコメディに吹っ飛ばされましょう。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第957号)
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