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テレまめ

落差振り幅ジーエーピー【極主夫道】

ドラマを見るにあたって、期待は裏切られたくないですが、予想は裏切られたいもの。クオリティは高く、展開は奇想天外に。贅沢な注文ですが、そうでなくては面白くないですものね。そしてその中には、ドラマの設定はもちろん、キャスティングの意外さも入ってきそうですね。

日本テレビの「極主夫道」は、バリバリ働く妻に代わって鮮やかに家事をこなす専業主夫が、「不死身の龍」の二つ名を持つ最恐のヤクザというなんともぶっ飛んだ設定。眼光鋭く、顔に傷跡もあるが、可愛いエプロンを着けて可愛いキャラ弁をこさえ、好物はパフェと、落差を示すゲージがあれば、間違いなく両極端を指しているこの「龍」を演じているのが玉木宏さんです。

玉木さんと言えば、直近のドラマ「竜の道」(フジ)でも裏社会に生きる男を演じていましたが、これとは全くの別物。「のだめカンタービレ」(フジ)の千秋先輩とも、「あさが来た」(NHK)の旦那様ともイメージが変わって振り幅のゲージもMAXです。

妻の美久役は川口春奈さんで、見た目可愛くてバリバリ働くキャリアウーマンながらも、家事能力はゼロ…ならぬマイナスレベルの悲惨なまでに才能なしながらも、龍が心底惚れぬく肝の据わった女性を演じています。

ここに、志尊淳さん、竹中直人さん、稲森いずみさん、滝藤賢一さん、MEGUMIさん、玉城ティナさんが加わり、予想を裏切り期待に応える、ギャップの塊みたいなドラマになっています。

龍の鋭い視線の奥の慈愛に、美久の笑顔の奥の狂気(の家事)に、出会ってみる日曜の夜です。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第1019号)

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