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テレまめ

家政婦がいた!〜ドラマの中のお手伝いさん

10代の頃だったかなぁ。将来はお手伝いさんがいるような生活をしたいと思ったことがあるんです。だって、家事をやってもらえるから楽じゃん。という、怠惰極まりない理由で。実際問題、結婚してン年。もしもお手伝いさんを雇うほどの余裕があったとしても、できればそれは御免被りたいというのが本音です。だって、他人がうちの中に入り込むってことだもの。たちまちズボラがバレる ( ̄▽ ̄;)

そう、難なく他人の家の内部に入ることができる人間、それがお手伝いさん。ドラマの中では、肉親だけで構成された人員の中に存在する特異なポジションとして、アクセントになっているようです。

市原悦子主演の大ヒットシリーズ「家政婦は見た!」2時間ドラマブームの核ともなる作品で、全26作品のほかに、なんと連続ドラマも制作されていました。後年には米倉涼子主演でリメイクされたり、タイトルをもじって「家政婦のミタ」(松嶋菜々子)や、さらにもじって「家政夫のミタゾノ」(松岡昌宏)という作品ができたりと、大きな影響力をもったと言えるでしょう。

2時間推理シリーズといえば各局で放送された「浅見光彦シリーズ」では、浅見家のお手伝いさんの須美子がレギュラー。光彦を「坊っちゃま」としながらも、結構鋭い物言いもするキャラクターです。

TBSの「寺内貫太郎一家」には相馬ミヨコ(浅田美代子)が住み込みで働いていて、食事の時には座卓の端っこにちょこんと座っていました。

大映ドラマ「少女に何が起ったか」では、ヒロイン(小泉今日子)が実父の家で使用人として働きながら、やがて出自を明らかにしてピアニストを目指すという設定に。ここら辺は、昭和の中盤までは明らかに存在した格差の形態としての象徴ですね。

幾度も映像化された、筒井康隆原作の七瀬シリーズの「家族八景」は、人の心が読める超能力者の七瀬がお手伝いとして色んな家庭を転々とする設定でした。

さて、現在放送中のドラマでお手伝いさんといえば、朝ドラ「半分、青い。」で秋風事務所ことオフィス・ティンカーベルでの食事などの世話をするツインズ(MIO&YAE)。お手伝いさんと言うよりは今時の「メイド」といった雰囲気ですが、彼女たちには、できれば「タンスにゴン」CMのような踊りを見せてもらいたい気もします(笑)。

そしてさらにインパクト強なお手伝いさんは「高嶺の花」での月島家に昔から使える、金(正司照枝)と銀(正司花江)の姉妹。使用人というには古株過ぎて、お嬢様たち(石原さとみ、芳根京子)の遊び相手といった風情さえあります。

いまや、家政婦さんは使用人のイメージよりも、家事のエキスパートであるカリスマ的存在になってきました。昔ながらの住み込みのお手伝いさんがいる風景は、もはや時代劇のジャンルに近づいているのでしょうかね?

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第905号)

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