14May
朝ドラの「半分、青い。」を見ていて、わけもなく「ノスタルジー」という単語が浮かんできたので、あらためて意味を調べてみたら「望郷、郷愁」ということでした。しみじみしちゃう…なんて心境が呼び起こした単語だったのでしょうか。
なぜしみじみしちゃったかというと、物語の設定が90年代で、自分の記憶に直接語りかけられるような設定の数々が、無意識の意識を刺激しちゃったんですね。
今までは、ノスタルジックな想いを呼び起こすような「懐メロ」ならぬ「懐ドラ」といえば、昭和30年代あたりが王道でしたが、ここ最近では、昭和から平成に移り変わる頃を回顧するようなものが多くなってきているような気がします。
ヒロイン・鈴愛(永野芽郁)は1971年生まれの設定なので、私の実年齢よりは少しだけ若く、親世代よりは、むしろ秋風羽織(豊川悦司)や菱本若菜(井川遥)あたりの設定がドンピシャなんですね。
何しろ菱本の見た目がソバージュヘアに全身「ピンクハウス」の洋服!私もね、似合いさえすれば着たかったですよ。似合わないから着なかったけど。これは、時代背景の説明として、どんなに当時の事件やヒット曲を並べられるよりも、当時の体温を思い出させる効果があります。
劇中で秋風羽織が書いたとされる少女漫画は、実在の少女漫画家・くらもちふさこさんの作品がそのまま使われていて、直接のファンならずとも、意識をあの頃に飛ばしてくれるのに充分なアイテムです。
秋風オフィスのコードレス電話の子機、でも鈴愛の実家は黒電話、律くん(佐藤健)の家はちょっとオシャレな形と、電話機の過渡期とも言える時代、その他にもいろんなものが変遷の過程にあった、落ち着きのない時代でもあったように思えます。
言葉の変化も激しくて、「新語流行語」が毎年生まれては消えていく現象もこの頃には定着していきました。律が上京してのマンションの隣人の正人(中村倫也)との会話で「わ、奇遇。」「奇遇ー。」と淡々と会話している(でも本人たちは結構盛り上がっている)のとか、その正人が「訛りが出ないように一文節ずつ喋る」といった、独特のリズム感のようなものに、「あるある」的な同調をしてしまい、ついつい見入っています。
個人的な感覚としては、平成元年なんてついこの前な気がしますが、そういえばその平成も残すところあと1年。となると、昭和は二つ前の時代となってしまうのですね…。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第894号)
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