3Apr
齢(よわい)アラフィフともなってきますとね、正直、若者文化についていけない部分は否めないのですが、だからとて知ったかぶりこいて「○○ってスゴイよね」なんて、若造におもねる行為なんてこともしたくない。せめて「知ったかぶり」ではなくて、少々でも知った上で「アレはあんまり好みじゃないなぁ」くらいのことは言ってやりたいもんです。ましてやそれが、かつて自分が若者だった頃から好きな音楽のジャンルならばなおのこと。
とはいえ、歌番組自体が少なくなったのに加え、音楽のバリエーションが異常なまでに多くなり、更には新しい実力派が溢れるように現れてくる昨今の音楽界を、自力でチェックするのは至難の業と言えましょう。
とまあ、ここまで書いていて「なんて理屈っぽいんだ」と呆れてしまいそうな文章なんですが、そんな理屈コネリストのツボを巧みについてくれるのが、テレビ朝日の「関ジャム完全燃SHOW」です。
番組開始当初は、MCの関ジャニ∞と支配人こと古田新太さん・杉本哲太さんが1〜2組のゲストをスタジオに招いてのトーク&セッションというスタイルが主流でしたが、やがてトーク内容の「音楽制作秘話」が発展していき「作詞法の分析」だったり「サウンドのジャンル分け」だったり、ミュージシャンだけではなく音楽プロデューサーを招いて「この次に来そうなアーティスト」を紹介したりと、単に歌を聞くだけの音楽番組というよりは、音楽の専門学校の授業を受けているような趣に移行しつつあります。
今年の初めには、巷で一大ブームとなったピコ太郎さんの「PPAP」の、カウベルの音に着目した分析のウラを取るために、ピコ太郎のプロデューサー・古坂大魔王さんにインタビューをしたところ、音作りに関して熱く語る古坂さんの姿が見られました。
結局その2ヶ月後には古坂さんとその音楽仲間がゲストとして出演され、「PPAP」が発想から試行錯誤を重ねて、作品として出来上がるまでに2年ほどを要した事実も明かされ、かなり作りこまれた音楽なのだということも知ることができました。
表面的な流行だけでなく、一歩踏み込んだ奥まで知ることが出来るのは、マニアっぽくて心をくすぐられますねぇ。この「講座」を踏まえた後の関ジャニとのセッションコーナーもまた、少し深みを持って見ることができるというものです。
関ジャムのおかげで、アラフィフおばちゃんも知ったかぶり出来そうです。(あ、やっぱ知ったかぶってんじゃん( ̄▽ ̄;))
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第837号)
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