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テレまめ

べっぴんさん

3月最終週でございます。いわゆる年度末。ドラマのみならず色んなものが終わる週間でもありますね。1月期ドラマはどれも先週あたりで最終回を迎えましたが、年度末ギリギリまでやるのが、朝ドラです。

少し前にも、ドラマ内アンチエイジング状態の件で「べっぴんさん」を取り上げましたが、最終週に到達したところでのまとめを。

朝ドラは、フレッシュなイメージを表現するために、ヒロインは概ねオーディションで選出される若手が務めることが常となっています。だからこそ、その脇を固める位置に中堅・ベテランを配する構図となるはずなのですが、今回はいかんせん、ヒロインと共同で起業する仲間3人、その配偶者たち、ヒロインの姉夫婦といった中心人物たちが、どれも若かった。

さらには時間経過とともに、ヒロイン達の子供世代、企業の部下たちと若い人たちがどんどん増えてくる割には、ベテラン勢の数が圧倒的に少なかったことが、頼りなさを増幅することになってしまったように思えます。

「とと姉ちゃん」には大地真央さんや唐沢寿明さん、「あさが来た」には玉木宏さんや近藤正臣さん、「マッサン」には堤真一さん、風間杜夫さん、「あまちゃん」には小泉今日子さんに宮本信子さんと、演技の面はもちろん、役柄上での頼りになるポジションで安心感を得られていました。

今作では生瀬勝久さん、市村正親さん、西岡徳馬さん、江波杏子さんといった存在感ある人たちも、今ひとつ関わりが浅くて、「締める・固める」といった位置には長く居れなかったことが物足りなさを感じてしまいました。

ストーリー的にも、最後の1〜2ヶ月がどうにも蛇足感で、主演の芳根京子さんに、実年齢19歳でありながらも孫がいる役をやらせるよりは、若い頃の苦難、奮闘の様子をもっと濃く描いても良かったのではないかと感じました。

演技者としては、19歳でありながらも枯れた感じを出して、老け役として健闘していたと思いますが、どうにも全体が若くて、永山絢斗さんと二人での「老夫婦」という、どうしても無理のある設定を長く引っ張ることは避けたほうが良かったのではないかと思えてなりません。

このことが効果として、次なる作品でまた実年齢に近い役柄で登場した際には、ぱっと若返った印象のギャップ感が楽しめるかもしれませんね。

何はともあれ、半年間の完走お疲れ様でした。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第836号)

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