28Nov
人によって、何度も経験する人もいれば、生涯未経験の人もいるかも。それはなーんだ?…って、なぞなぞをしているわけではありません(笑)。答えは引越し。
必要に迫られて転居する場合もあれば、世の中には気分転換や大掃除を兼ねて引越しをする人もいるのだとか。また、実際に引っ越さなくても、マンションの見取り図で脳内引越しを楽しむ方もいるのではないでしょうか。
ただ、本当の引越しとなれば、間取りだけではなく、日当たりや風通しやご近所の雰囲気など、その街に行ってみないと感じられない要素もありますが。
さて、引越しをするにあたってまず訪ねるのはなーんだ?イヤ(笑)、なぞなぞでも何でもなく、不動産屋さんですよね。
「住みたい街ナンバーワン」の吉祥寺に佇む不動産屋「重田不動産」。そのドアを開けると、迫力の巨躯の姉妹が迎えてくれる。
黒髪に黒縁メガネの姉・都子(安藤なつ)と金髪の妹・富子(大島美幸)の双子は、一見ぶっきらぼうだが、丁寧に顧客の希望を聞いて、最適な物件のリサーチをかけてくれる。
だが、吉祥寺で物件を探しているという顧客に対して、まずはこう切り出すのだ。「じゃ、吉祥寺やめよっか」。
吉祥寺の不動産屋が、吉祥寺に住みたいという顧客に対して、吉祥寺以外の物件を紹介するという、なんだかオキテ破りな提案に顧客が戸惑っていると、重田姉妹は顧客を連れ出してオススメの物件がある街に出かけていきます。
通常、物件の内見となればクルマで物件のドア前に横付けてしまいますが、重田姉妹は、歩いてその街に向かい、近所の気になる店を覗いたり、買い食いしたりしながら物件に近づいていきます。
顧客は、その道程と移動時間の中で、引越しすることになった理由を反芻したり、引越し後の自分をイメージしたりして、面倒な雑務としての引越しではなく、リニューアルしてリスタートするリフレッシュの引越しを受け入れていくのです。
重田姉妹に大島さんと安藤さんをキャスティングしているのが中々に秀逸で、一瞬たじろぐような見た目ながらも、接してみると暖かく包まれるような感覚に、馬には乗ってみよ、人には添うてみよ、街には住んでみよ、そして住めば都…なんて気分になってきます。
そしてこの不動産屋のリサーチ担当の勲男(浅香航大)もまた忘れてはいけません。対人恐怖症ぎみだけどリサーチ能力は抜群というオタクっぽい姿に、ついついイケメンの浅香さんだと気づかずに過ぎてしまいそうです。そして、重田不動産に物件照会をしている又吉直樹(本人)さんとのメールでのやり取りが、なんだかじわじわくるコーナーに仕上がっています。
「飯テロ」ならぬ「引越しテロ」とは言いませんが、見知らぬ街の路地を散歩したくなるドラマです。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第820号)
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