30May
地デジ化以降はテレビの番組表機能が便利で、新聞のラテ欄(番組表)も見る機会がぐっと減ってしまいましたが、ちょっと前に、雑誌の投稿ネタで読んだのが、とある新婚カップルがその日の番組表を見て、2時間ドラマの出演者の中から事件の犯人役を予想して、外したほうが翌日の夕食の後片付けを担当する、という遊びでした。
微笑ましいエピソードではありますが、役者の名前だけであらすじが読めてしまうのは、パターン化してしまっているということで、ちょいと残念だなという気もしました。
出演者の名前を見て「ああ、なるほどな」と思ったり、「ええ?イメージにない」と思ったり、「きっとこんな感じかな」と予想してたのにそれとは違う演技が出てきたり、という事態は時々あることですね。
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」で、ヒロインの叔父役の向井理さん。山っ気のある性格で、その時の調子の善し悪しの差が激しく、基本的に懲りずにいい加減な鉄郎の役どころなのですが、向井さんの従来の役の生真面目なイメージや、低音の声が落ち着きと説得力を漂わせるのか、なんとなく違和感が抜けません。
同じく「とと姉ちゃん」で女学校の教師役の片桐はいりさん。自分の理想が明確で、生徒たちへの指導もブレずに真っ直ぐ。天真爛漫な感じがすごくハマっています。
日テレ深夜ドラマ「ドクターカー」の剛力彩芽さん。「セブンティーン」のモデル出身で、ついこの前まで女子高生役を演じていた印象がある剛力さんが、ここではシングルマザーのお医者さん役。アラアラ、いつの間にか大人になっていたのね。
はたまたその「ドクターカー」で剛力さんと敵対する立場の病院理事長の中村俊介さんは、「浅見光彦シリーズ」でのいい人のイメージが強いので、とことん嫌な奴の役がちょっとしっくりきません。
NHK「トットテレビ」で、黒柳徹子さんの若き日を演じているのは満島ひかりさん。これはもうなんだか「憑依」のごときハマり方。朝ドラ「おひさま」では、満島さんの役の老いた姿を演じていたのが黒柳さんでしたし、強いつながりを感じます。
小日向文世さんは大河ドラマ「真田丸」とTBS「重版出来!」に出演していますが、大河では真田家を翻弄し、淀君への恋慕から周囲を困惑させる豊臣秀吉。「重版〜」では、温厚で誠実なベテラン漫画家。真逆なポジションながら、どちらもアリだと思わせる演技力です。
テレ朝「警視庁・捜査一課長」や「科捜研の女シリーズ」で信頼感抜群の刑事役の内藤剛志さん。現在は、「この人を信じていれば間違いない!」のイメージですが、以前は「コイツが出てきたら裏切り必至!」でしたから、イメージって移行してしまうんですね。
見る側としては、いわゆる「いい意味での裏切り」を極上のサプライズとして期待したいところです。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第794号)
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