16May
半年ほど前のコラム「漆黒に輝け〜ドラマの中の悪いヤツ」で、黒光りするほどの「悪いヤツ」たちはドラマを際立たせる、とばかりに一挙に羅列しましたが、黒が目立つのは隣に白の配色があってこそだというのは言うまでもないことです。
ドラマでの「白」といえば、悪意のないこと、誠実なことといったところでしょうか。現在放送中のドラマの中のキャラクターたちの中では、
重版出来!
主人公・黒沢心(黒木華)。柔道一筋の青春を送ってきた体育会系は、ひたむきに、まっすぐな情熱を仕事にかける。その心からリスペクトされている副編集長・五百旗頭(オダギリジョー)は、仕事に打ち込む姿勢がゆえに、日常は実にストイック。そしてまたその五百旗頭の行動の手本になっているのは、社長の久慈(高田純次)で、不運な境遇から自分を救った出版の仕事で最大の幸せを得られるように、運気をためることを心がけて善行を重ねている。
連続テレビ小説「とと姉ちゃん」
ヒロイン・小橋常子(高畑充希)は、誠実な両親に育てられた長女として、父亡き後は一家の父親代わりの存在になるべく奮闘。しっかりとしたものの見方や筋の通った言動に、周囲の人たちの関係もほぐされ、円滑になる。その常子の心の核となっているのが父・竹蔵(西島秀俊)。日常の小さな幸せを大切にし、家庭を愛するひと。実家と断絶してしまった妻(木村多江)のために、書簡を送り続けていた。
世界一難しい恋
主人公・鮫島(大野智)が恋をする柴山美咲(波瑠)。多国語を操り、海外のホテル勤務経験もある女性で、いわゆる学級委員タイプ。恋愛に対しても打算抜きで真心で応えようとする。社長の鮫島の恋心をサポートする秘書の村沖舞子(小池栄子)。ビジネスとしての秘書業務をきっちりこなしながら、恋愛下手で強がりから脱線しそうになる鮫島に対して、きっちり意見することも厭わない。
大河ドラマ「真田丸」
真田信繁(堺雅人)、その兄・信幸(大泉洋)。骨肉の争いが多い戦国時代の中で、家族の絆が強いのが真田家。主君の武田氏滅亡により乱世に放り出された真田家の生き残りをかけて、幾多の大名たちと対峙し、苦境を切り抜けていく。
と、様々な「白」が輝いています。
「白」たちの特徴としては、精神がまっすぐなので、姿勢が正しくて、所作がキレイなんですよね。その美しさが、気持ちよさに通じる「白」いキャラ達によって、見ている側も浄化される作用があるような気がします。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第792号)
関連記事
関連記事
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。