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テレまめ

メロディが重なるとき【ラヴソング】

以前、「一見変人でもそれがグッドルッキングならば受け入れてしまう」とは言いましたが、ではそれが変人ではなくて、頼りになる存在のお医者さんであれば、これはもう「惚れてまうやろ!」率200%ですよね。

フジテレビの今期の月9「ラヴソング」では、福山雅治さんが、少し陰のある臨床心理士という役どころを演じています。

http://www.fujitv.co.jp/lovesong/story/

臨床心理士の神代広平(福山雅治)は、かつてはプロのミュージシャンだったが、現在はギターを弾くことすらも避けている。定住の家を持たずにいるが、ついに行き場所がなくなり、昔のバンド仲間である言語聴覚士の夏希(水野美紀)の部屋に転がり込んだ。

佐野さくら(藤原さくら)は、同じ児童養護施設で育った真美(夏帆)と同居しているが、真美が妊娠して結婚することになったので自立するように促され、葛藤していた。また、さくらは都内の自動車会社で整備士として働いているが、上司の呼びかけにもほとんど返事をしないため、持て余されていた。

実はさくらは吃音症であり、それを出さないようにするために極力話さないようにしていたのだ。工場長(木下ほうか)はそんなさくらのことをコミュニケーション下手の現代っ子だとして、会社の非常勤カウンセラーである神代に相談する。しかし、孤独を抱えて生きてきたさくらの心は頑なで、固い殻に覆われていた。

さくらと接するうちに吃音に気付いた神代は、専門分野である夏希に面談させ、音楽療法などの治療法を提案する。その中で、さくらは歌を歌うことで初めて自分を解放させる。その歌声に、広平は思わずギターを手に取って伴奏していた。

放送前の事前情報が、ヒロインが若手ミュージシャンの藤原さんだということ、福山さんの役が挫折した元ミュージシャンの役だという程度のものだったので、福山さんがプロデューサーとして新人のデビューをもって再起をかけるというような筋立てなのかと、ベタな想像しかできなかったのですが、第1話が始まってみると、いきなり奥が深くて複雑そうなストーリーと、何よりも予想以上の藤原さんの演技力に、完全に期待を裏切られた(もちろん、いい意味での)感じでした。

吃音症の発音はもちろん、言葉が出ない焦燥感や、その先の絶望感、あるいは数少ない友人へ向けるあどけない表情など、とても注目させられる新しい女優さんです。

歌をきっかけに、新しい自分へ脱皮しようともがくさくらと、歌を封印して第2の人生を生きてきた神代という二人の、奥底に流れるメロディは同じなのに、それがなかなか同調しないもどかしさが募っていくのは、月9ならではの持ち味です。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第791号)

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