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美しき変人【臨床犯罪学者 火村英生の推理】

「人は見た目が9割」などという本がありますが、「なんだコイツ!」と思うような変人の印象を持つ相手でも、それがグッドルッキングな人ならば、受け入れてしまう傾向があるやもしれません。それがテレビの中ならば尚のこと。古畑任三郎しかり、神津恭介しかり。

さて、文学界では「変人探偵カテゴリ」の中でも5本の指に入りながらも、いまだ映像化されていなかった名探偵・火村英生が、「臨床犯罪学者 火村英生の推理」として、ついにドラマ化されることになりました。

http://www.ntv.co.jp/himura/

英都大学社会学部の犯罪社会学の准教授・火村英生(斎藤工)は、京都府警からの信頼を得て捜査協力の要請を受けている。その際の相棒は、推理作家の有栖川有栖(窪田正孝)だ。

ある夜、火村は府警の鍋島刑事(生瀬勝久)からの呼び出しを受けて、殺人事件現場であるホテルに赴く。そこでは、ホテルでのイベントショーに出演していたマジシャンが泥酔して眠った宿泊部屋で、アシスタント女性が殺害されているのが発見されていた。マジシャンは無実を訴えるが、部屋は完全密室状態だった。現場に到着した火村は、鋭い観察眼をもって、現場を一瞥しただけで、事件の真相を証明してしまう。

折しもその時期、巷では毎週火曜日に若い女性を狙った連続通り魔事件が起こっていた…。

火村の口癖は「この犯罪は美しくない…」。そのココロは、火村は常に完璧で美しい犯罪を追い求めているということにもなります。

犯罪心理学を極めるがあまり、一線を超えてしまい、犯罪者サイドの住人になってしまう…というのも、ミステリーの世界ではよく描かれる設定ではあるのですが、ドラマの中でも、有栖の創作するフィクションの世界なのか、火村の深層心理に蠢く妄想なのか、どちらともつかぬ感じで、火村が人を殺すイメージがなんどもカットインしてきます。

時折見せる火村のダークな微笑みも併せて、その危うい感じが見る者をゾクリとさせるのですが、そこへきて、火村本人が「特技だ」と言い切る「仔犬の様な目」を見せることで、その魅力を倍増させる効果が出ているようです。

また、今後の展開に大きくかかわってくるであろう謎の教団「シャングリラ十字軍」や、なにやらいわくがありそうな学生・貴島朱美(山本美月)の存在が、種火のように気がかりを残しています。

バディの有栖は火村とは対照的な存在で、キャラクター的に補完しあっている印象があり、これも見ていて気持ちのいいところです。

ところで、斎藤さんと窪田さんのお二人って、どこかで見たような…と思ったら、朝ドラ「ゲゲゲの女房」で、水木プロのアシスタント同僚でしたね!

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第776号)

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