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テレまめ

時代を錯誤してみても【ちゃんぽん食べたか】

決して流行語ではなく、かといって遙か昔から使われている言葉というワケでもないのに、何故だか廃れない言葉があります。

近頃の若者は…

当の「若者」は、いつまでも同じ人を対象にしていないし、なにより今その言葉を発しているのは、かつてそう言われた「若者だった人」だったりするのですがね。この言葉が出始めたのは、いわゆる「団塊の世代」が若者に成長する昭和40年代頃なのではないでしょうか。

http://www.nhk.or.jp/dodra/chanpon/

まさにその時期に青春時代を送っていた、歌手・さだまさしさんの自伝的小説がNHKでドラマ化され、「ちゃんぽん食べたか」として放送中です。(蛇足ですが、「食べましたか?」の意味ではなく、「食べたいよぉ!」の長崎弁ですよ)

さださんのお父様を中心としたご家族のエピソードを綴った「かすていら」もNHK・BSでドラマ化され、今作はその続編という位置づけになります。

前作では子役だった雅志少年は、菅田将暉さん(すだまさき、さだまさし…似てるな・笑)が演じていますが、ご両親役の遠藤憲一さんと西田尚美さんは同じ役での続投となり、少年時代の雅志役の大八木凱斗くんが、雅志青年の妄想上の対話相手として時折登場するのが面白いところです。

物語は、バイオリンの修行のために故郷・長崎から単身上京した雅志が学園生活を通じて出会った人々とのふれあいや成長と、フォークグループとしてデビューする過程を描いていくものです。

昭和40年代の学園ものということで、当時のファッション、髪型などが一瞬、奇異に見えてしまうかも知れませんが、慣れてくると、なかなかに新鮮かつ味わい深いですよ。

ですがこれは異次元の物語ではありません。若者が成長するに従って得ていくもの、棄てて行くものが増えていくこと。喜びを知るのと同じくらいに、悲しさや厳しさも覚えていくこと。40年前の青春物語でありながらも、それは今も変わらない、共感できるテーマであるはずです。

若者はいつまでも若者ではいられませんが、いつの世も若者はやはり若者なのです。(なんだか禅問答みたいですか?笑)

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第747号)

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