18Nov
先日の話をほじくり返しますがね、「マッサン」のナレーターが男性だった場合、吉田剛太郎さんなんかイイんじゃないかと思うワケですよ。低く、渋く、よく響く声で、なかなかに似合うんじゃないかなぁ。
と、こんな他愛ない例え話にすんなり名前が挙がるほど、吉田さんのメディア露出度は最近かなり多くなっていますね。日清「ラ王」のCMでは威厳があるようでいて実は気弱な、西島秀俊さんの義父役、今期ドラマの「すべてがFになる」ではヒロイン・萌絵の叔父役、先日の「世にも奇妙な物語」の中の一編では神木隆之介さんとのW主演として、余命僅かな富豪と軽薄な若者が人生を取りかえるドラマを演じていました。
このように人気者にカテゴライズされるようになったのは、やはり今年の朝ドラ「花子とアン」で、無教養で武骨ながらも、情の深い実業家・伊東伝右衛門の役を好演してからでしょう。この伝右衛門さん、登場当初は「横暴で因業な成り上がり者」といったキャラクターで描かれていましたが、物語の終盤では元妻に温情をかける優しい面も見せ、それが一気に好印象に転じたのではないでしょうか。
もちろん吉田さんは、それ以前にも「半沢直樹」や「カラマーゾフの兄弟」等でも、骨太のキャラクターを演じて、絶大なる存在感を示していましたね。
もともとは舞台を中心に活躍されている役者さんで、シェイクスピアやギリシア悲劇、なかでも蜷川幸雄演出作品の主演常連であり、重厚感かつスケールの大きい演技に定評のある名優のお一人なのです。
風貌からして、威圧感のある方ですので、それが意外と女性に優しい面を見せるとなれば、やはりこれは私の持論であるところの「ギャップ萌え」の1例と言えるでしょう。
以前は舞台「こどもの一生」で、10歳の子供(に精神年齢が後退する)役を演じられていましたし、来年は、やはり舞台の「DEATHNOTE」のミュージカルで死神リューク役が控えています。そして年末には、少し切ない大人の恋物語を描くスペシャルドラマ「東京センチメンタル」で主演されるそうです。
吉田さんのお仕事の振り幅が今後も楽しみですね。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第716号)
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