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××スイッチ、君のはどこにあるんだろう?【ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子】

夏ドラマが始まっていますね。私の周囲で「どれを見てる?」という問いに対する答えで一番多いのは、フジの「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」のようです。

藤堂比奈子(波瑠)は警視庁捜査一課に配属されたばかりの新人刑事。まだ現場経験はないが、彼女の頭の中には過去10年の未解決事件のデータがすべてインプットされている。

ある日、一課に宮原という男の変死体事件の報が入る。比奈子はその名前から、それが過去に3度も強制わいせつ罪で検挙歴のある男だと報告し、上司の厚田主任(渡部篤郎)も比奈子の記憶力に舌を巻く。現場にある宮原の遺体は、かつて宮原が容疑者とされた事件とそっくりな様相を呈しており、さらに宮原のスマホには、彼が何者かに襲撃される動画が残されていた。

監察医・石上(原田美枝子)によると、宮原の傷は自分自身によって付けられた「自殺」だという不可解な見立て。深まる謎に誰もが戸惑うさなか、宮原のスマホにあった襲撃動画がネット上に流出していることを、鑑識課の三木(斉藤慎二)が発見した。比奈子の同期の巡査・仁美(篠田麻里子)がそのことを比奈子に知らせるが、翌朝、仁美の他殺体が公園で発見された…。

比奈子は、不可解かつ凄惨な現場に巡り合うたびに「興味深い」と感じ、より深くその真相に近づこうと踏み込んでいきます。科学者である石上監察医からは、好奇心の旺盛さを気に入られますが、捜査のパートナーでもある先輩刑事の東海林(横山裕)は、犯罪そのものを憎むスタンスにあり、事件に向かう比奈子の姿勢に対して違和感を突きつけます。

3話目までに見え隠れするバックグラウンドとしては、東海林は過去に家族を殺された経験が、比奈子には亡くなった母に関連する幼児体験と記憶があるようで、それぞれが心に抱える闇の部分と葛藤しているという土台が、単なる事件モノ、刑事モノよりも、ずぶずぶとぬかるんだ雰囲気を醸し出しているようです。

比奈子が犯人を突き止める目的は「人を殺す者と殺さない者の境界線」を見つけるため。真犯人が分かってもすぐに確保しようとはせずに、あえて自分が囮になるように仕向け、「殺人者のスイッチ」がONになる瞬間を見極めようとします。ドラマ的にはスリリングな盛り上がりを見せるところですが、実際にこんな刑事さんがいたら、ヒジョーに危ないですよね(^_^;)

ヒジョーに危ないといえば、「切れ者刑事」についてお約束の「変人設定」としては、比奈子はいつも七味唐辛子の缶を携帯していて、口に入るものにはすべてこの七味を山のようにふりかけてから食すということ。コレって激辛が苦手な私としては、ありえへんわぁ。焼肉やおにぎりならまだしも、ガムやココアにまで…。

しかし、この携帯七味缶の蓋には「進め!比奈ちゃん」と書かれてあり、これが比奈子の人格形成において重要なアイテムであるという伏線もあります。

それにしてもこの七味、善光寺唐辛子「八幡屋礒五郎」って、何度も画面に大写しになることもあって、売上が上がることは必至でしょうね。

ちなみに番組グッズとして、七味せんべいが発売されているようですが、コレ食べても記憶力が上がるなんてことはありませんから、たぶん。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第802号)

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