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テレまめ

2014秋ドラマにFとかNとか・・・N編

前回は「」をご紹介したので、今回は「N」を。TBSのドラマ「Nのために」です。

原作は「告白」「贖罪」「高校入試」「夜行観覧車」などの湊かなえ。物語のベースに、言いようのない絶望感を感じながらも、グイグイと惹きこまれてしまう当代きってのストーリーテラーです。

nsube

Nのために公式サイト

物語は過去と現在を行きつ戻りつしながら進んでゆく。

殺人罪による10年の服役を経て、西崎真人(小出恵介)が刑務所から出所してくると、そこには、西崎が起こしたとされる「野口夫妻殺人事件」を追いかけている元警官の高野(三浦友和)が待っていた。高野は、野口貴弘(徳井義実)・奈央子(小西真奈美)夫妻の殺害現場に居合わせた人物のうちの二人、希美と成瀬を以前から知っていると言う。

15年前ー。杉下希美(榮倉奈々)は瀬戸内に浮かぶ「青影島」の裕福な家庭に育ったが、ある日、婿養子である父親が愛人を家に連れ込み、母と弟ともに家を追い出されてしまい、生活が一変する。お嬢様育ちの母は精神不安定になり、一家は心理的にも経済的にも困窮することになる。困難の中でも自分を見失わずに、自らの人生を切り開こうとする希美の唯一の心の支えは、同級生の成瀬慎司(窪田正孝)。その慎司も、実家の料亭が経営不振のために閉店することになり、順風な将来とは言い難い状況。そんな彼らを温かく見守るのが、島の駐在・高野だった。

高校を卒業した希美と慎司は大学へ進学し、希美は安アパートの「野バラ荘」で一人暮らしを始める。同じアパートに入居している西崎、安藤望(賀来賢人)と知りあう。

タイトルの「Nのために」とは、事件に関係する人物たちの頭文字がいずれも「N」(希美、成瀬、西崎、望、野口、奈央子、野原)であることで、彼らがそれぞれの想う「N」のために行動するという意味が込められています。余談ですが、「名前しばり」が好きな私には、かなりツボなタイトルです。そして、先読みの深読みなんですが、高野の妻が夏恵という名前で、高野の行動の動機もやはり「N」のためなのかも?

初回には断片的な情報でしかなかった状況が、回を進めるごとに、少しずつ糸をより合わせるように姿を現し始めました。ページをめくるようなワクワク感と、ストーリーの根底にある切なさや哀しさが伝わるのと、異なる感情が相まって、先を知ることが楽しみなんだか、辛いんだか、矛盾した気持ちにさせられますね。

ミステリーの看板を掲げながらも、これは究極の純愛物語。アナタは何のために献身できますか。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第714号)

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