15Apr
不定期スペシャル版だったバラエティ企画が、レギュラー化される例は少なくないのですが、朝日放送の「トリニクって何の肉!?」がレギュラー番組になるとは思ってもみませんでした。
同番組は、昭和生まれの人間が改めて聞くほどもない常識として認識していて、万人が同じように理解していると思っている事柄が、平成生まれにとっては深く考えるほどでもなくスルーすべき事柄であって、正しく理解されていない事実を驚こうという、いわばジェネレーションギャップのバラエティですが、内容が、流行などの単に世代間の違いで移ろうものではない、いわゆる一般常識であることから、可笑しみよりも驚愕の方が比率が高くなっているのが、従来とは一味違うようになっているのでしょう。
番組では、30人の平成生まれが一斉回答しても、全員正解となることが皆無という、制作側にとっては思うツボのような展開に、昭和生まれの先輩方が驚き、ときに恐れや怒りのようなリアクションになるのですが、わたし的には、若い世代が知らないのは先達がちゃんと教えてこなかった結果なのだと恥じ入るべきなのではないのかなぁ、と思ってしまいます。
とはいえ、超のつく多様化の現代。世の中には物質も情報も溢れかえっていて、修めるべき知識は無限大とも言えますし、一方で「ニッチ(隙間)」という言葉が認知されているように、個人の興味を狭く深く掘り下げて行くこともアリだとされている現代には、こんな世代や個人によって格差が生じることは、当然の成り行きなのかもという気さえしてきました。
例えば、高名な賞の受賞者が、一般常識を知らなかったら「さすが天才は違う」と反応してしまうのに…ね。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第941号)
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