7Aug
先週ご紹介した「僕たちがやりました」は、自分たちの罪に背を向けて逃げ続ける若者の物語でしたが、NTV「愛してたって、秘密はある。」は、自分の犯した罪に蓋をして身を潜める若者のお話。字面にすると似ているものの、内容的には似ていない、イヤ突き詰めると似てるのか?う〜む…。
奥森黎(福士蒼汰)は、11年前に母・晶子(鈴木保奈美)に対して暴力を振るう父親(堀部圭亮)を撲殺した。晶子はその遺体と凶器を自宅の庭に埋め、自動車を海に落として失踪を装い、息子の罪を隠蔽した。
その後、司法試験に合格して司法修習生となった黎は、弁護士を目指しながら、同期の修習生である爽(川口春奈)との結婚を決意し、過去を秘めたままひっそりと小さな幸せを育もうとしていたが、そんな矢先に正体不明の人物から、父親が庭に遺棄されていることを知っているという内容のメールが届く…。
黎と晶子は、罪など最初からなかったことにして、歳月を身にまとって現実から逃げ続けています。良心の呵責と、姿の見えない脅迫者からのプレッシャーに追われていく姿が見所。
しかも、爽の父親である鬼検事・立花(遠藤憲一)も、ただ犯罪に対して厳しいというだけではなく、なにやら晶子と因縁がありそうな伏線が引かれていて奥が深そうです。
姿なき脅迫者の正体については、ストーリー序盤の現時点ではなんとなくこの人かな?という感じに匂わせていますが、そのまま最終回まで行ったんじゃぁ面白くないので、思わぬ伏兵が潜んでいるに違いない!と期待してしまうのは、ドラマ見すぎたテレビウォッチャーの弊害かしら。イヤ、そんなはずはないはずだ!(自己弁護。)
「愛してたって、秘密はある。」のは、「愛しているからこそ、秘密にする。」のかも。ただその「愛」は他者に対する愛なのか、自己愛なのか…。深い闇の奥を覗くような心持ちです。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第855号)
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