1Dec
「ゲゲゲの鬼太郎」など妖怪漫画で知られる漫画家の水木しげる(本名武良茂=むら・しげる)さんが30日午前7時ごろ、多臓器不全のため東京都三鷹市の杏林大病院で死去した。93歳だった。
水木さんは鳥取県出身。小学校卒業までは宍道湖・中海付近の、伝説や民間信仰が豊かな港町で過ごし、後に妖怪漫画を描く下地になった。
1943年、太平洋戦争に出征し、激戦地のラバウルで左腕を失ったが、水木さんは周辺地域で暮らす人々と親交を深めていき、後の作品にもつながった。復員後、紙芝居画家や貸本漫画家を経て、「ガロ」などの漫画雑誌で活躍。「悪魔くん」などを発表、代表作「ゲゲゲの鬼太郎」は妖怪ブームをもたらし、時代を超えた人気を博した。
出身地の鳥取県境港市に2003年、水木しげる記念館がオープンし、作品キャラクター100体以上を配置した「水木しげるロード」が、観光の目玉となっている。1991年紫綬褒章、96年日本漫画家協会賞文部大臣賞、03年旭日小綬章。07年にはフランスで開かれた漫画の祭典「アングレーム国際漫画祭」の最優秀コミック賞を受賞し、10年には文化功労者に選ばれた。(Yahoo!ニュース<11月30日付>より)
ニュースが流れた時に、10代の息子でさえも驚きの声を上げていまして、それほど、時代を超えた偉大な存在なのだと改めて実感しました。水木さんが起こした妖怪ブームは一過性のブームに終わらず、日本人の常識として定着していますね。隻腕の漫画家ということにも驚愕しましたが、お歳を重ねられても衰えない制作意欲にも目を見張りました。
また、奥様の布枝さんのエッセイ「ゲゲゲの女房」がドラマ化・映画化されて来歴が詳しく知られたことでも、更に親しみを持たれた方も少なくないことでしょう。戦争の語り部としての一面もあり、精力的なお仕事の半面、「怠け者になりなさい」という信条をお持ちという、とても魅力的な方でしたね。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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