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その勇気、持てる人は如何程!【嫌われる勇気】

まずはこの場を借りまして御礼申し上げます。この2月第1週をもって、メルマガ連載「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」は満15周年を迎えることができました。

とはいえ、自分自身そんなに長く続けていた実感はなく、その証拠に満10周年を迎えた時点ではそれに全く気づかずにかるーくスルーし、通常営業しておりました(笑)。その時に取り上げていたのが「ラッキーセブン」と「ダーティ・ママ」のNACSメンバー出演作だってのが私らしいですが。

さて、今日ご紹介しようと思うのはフジ「嫌われる勇気」。奇しくもその「ダーティ・ママ」にも出演していた香里奈さん主演の刑事ドラマです。

嫌われる勇気

青山年雄(加藤シゲアキ)は、憧れの捜査一課に赴任してきた新米刑事。半田係長(升毅)から、携帯電話も持たずに事件現場付近で単独行動している庵堂蘭子(香里奈)とバディを組むように指示されるが、蘭子の受け答えはいたってドライで、他人に歩み寄ろうという意識がないことに面喰らう。

折しも、連続殺人と思われる第2の事件現場に向かうと、刑事の浦部(丸山智己)がFBI式プロファイリングによる犯人像を推理していたが、現状を一瞥した蘭子は表情一つ変えずに「その推理、明確に否定します」と言い放つ。

出たっ!無表情オンナのゴーイングマイウェイもの!「ハケンの品格」「曲げられない女」「家売るオンナ」「ダーティ・ママ」に「斉藤さん」といった(ん?どれも日テレ作品?)揺るぎない信念をもって突き進む主人公に、周りの人間は振り回されまくってしまうパターンのヤツですね。

しかしどれも、最後には一刀両断的な解決を見ることができるのも特徴的と言えるでしょう。香里奈さんは「ダーティ〜」では永作博美さん演じる検挙率トップの刑事に振り回される、お人好しの新人刑事に扮していましたが、5年経って、ついに振り回す側の、やはり検挙率ナンバーワン刑事に成長したようです。

このドラマの原作となるのは、心理学者アルフレッド・アドラーの「アドラー心理学」を解説した書籍。(なので、主人公の名前はアドラーをもじったものなんですね。)心理学の本を刑事ドラマにアレンジした点が、一見、荒業にも思えたのですが、心理の本質の「業」のようなものを如実に表すと、犯罪という形になるのかもと考えると、これも心理学の分かりやすい解説のひとつとも言えますね。

劇中では、青山が蘭子との接し方を教えてもらうために、蘭子の恩師である大文字教授(椎名桔平)に話を聞く場面が挿入され、学術的な解説もつきますので、時折、自分自身や身近な人物に当てはめて考えてみるのも、このドラマの楽しみ方の一面です。

物事の本質を見極めるためには、人に嫌われることなど全く厭わない蘭子。ま、実際のところは小宮山刑事(戸次重幸)や相馬監察医(相楽樹)みたく、少しでも人の優位に立ちたい、しかもそつなく…と思うのが人情ですよねぇ。それでいてどこかで蘭子に憧れてしまうのは、やはりドラマの中の人だからなのかしら。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第829号)

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