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テレまめ

お言葉を返すようですが!

面白い本に出会ったら、同じ作者の他の作品も読みたくなるのはよくある話です。テレビ業界の中でも、ヒットしたドラマの原作者のほかの作品が新たに映像化されることがよくあります。一時期は(現在もか。)東野圭吾さんの作品が次々とドラマ化映画化され、初期の短編集もドラマシリーズとなりました。

そして現在はなんといっても、「半沢直樹」のヒットを受けて、池井戸潤さんのブームが到来です。もともと、WOWOWなどでもドラマ化された作品は多い、人気の作家さんなのですが、今期は地上波で2本ドラマ化という状態。1本は「半沢」と同じTBS日曜劇場の枠で「ルーズヴェルト・ゲーム」で、あと1本は日本テレビの「花咲舞が黙ってない!」です。

ちなみに、インターネットで池井戸潤とキーワードを入力すると、「池井戸潤不祥事」と候補が出て、「池井戸さんって何か不祥事を起こしたの?」と誤解しそうになりますが、この「花咲舞〜」の原作本のタイトルが『不祥事』なんですね。(笑)

元銀行員の池井戸さんは銀行モノ・企業モノを得意としていますが、この花咲舞も銀行が舞台です。

入行5年目の花咲舞(杏)は、窓口係として仕事にやりがいを感じていたが、あるとき突然に本部の臨店班へと移動を命じられる。臨店とは、問題のある支店へ赴いて指導と解決を図る部署。相棒となる相馬健(上川隆也)と共に臨店先へと行くと、決まって煙たがられる存在となる臨店班だが、間違っていることを許せず、しかもそれを黙っていることはもっと許せない舞は、毅然と不正と不条理に立ち向かっていく。

「半沢」や「七つの会議」などでは、不正ではあるが社会通念として黙認されることなども描かれ、清濁併せ呑むといった感じでしたが、こちら「花咲舞」は、真相はコレ!弱きを助け強きをくじく!どうだ!バッサリ!!白と黒!的な分かりやすい勧善懲悪でして、時代劇のような爽快感をお求めの方にオススメです。

カネと出世欲が絡んだ不正を暴くという点では、2010年に同枠で放送された篠原涼子さん主演の「黄金の豚ー会計検査庁特別調査課ー」にも似ていますね。

余談ですが、杏さんと上川さんの共演といえば、「ぐるぐるナインティナイン」の「ゴチになります」で杏さんがレギュラーをクビになった後釜として上川さんが座るという因縁(?)のお二人ですね(笑)。なお、第4話では銀行員の役で松浦雅さんが出演していて、朝ドラ「ごちそうさん」の母娘共演が実現しました。

キッパリバッサリは気持ちの良い展開ですが、こうも毎回、銀行の支店長ってこんなにイヤな性格の人たちばかりなのかと見せ付けられると、ちょっと銀行不信になってしまわないかといらぬ心配をしてしまいそうになります。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第688号)

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