7May
私がまだイタイケな少女だった頃、テレビの中の人は「憧れ」の対象だと信じていました。そんな時、テレビドラマで「白い巨塔」が放送されて、主人公の財前教授が全く「イイ人」ではなかったことに、結構大きな衝撃を受けたことを覚えています。
テレビの中は「勧善懲悪」が全てではないと気づかされた、目覚めの瞬間だったのですね。気づけばそれ以降も、悪人とは言わずとも、イイ人ではない主人公たちはかなりいるものです。
今期のドラマで言うと「Missデビル」や「モンテクリスト伯」や「家政夫のミタゾノ」なんてのもそうでしょうか。「モンテ…」は復讐劇として、元々はいい人だったけど許せない相手に対して非道になるという展開で、「ミタゾノ」さんも周りにおもねらない感じなのですが、結局は勧善懲悪な結末にはなっているんですけどね。
そんな中でも「ブラックペアン」は、渡海(二宮和也)の、抜き身の刃物並みの遠慮のなさが斬新で、更にはその渡海と信頼関係にある看護師の猫田(趣里)も、実務主義のクールさで、人間関係のしがらみを牽制しあう病院上層部の思惑を意に介さないところが気持ちいいくらいです。
さて、この「ブラックペアン」の原作は、「チーム・バチスタ」シリーズでお馴染みの海堂尊さんの「ブラックペアン1988」という作品で、本来は30年前の設定なのですが、ドラマでは近年の設定に変更して描かれています。
で、バチスタシリーズをご覧の方はお気づきでしょうが、バチスタにも登場した人物の名前がこちらにも登場します。
役名(演:ブラックペアン/チーム・バチスタ)
- 田口公平(森田甘露/伊藤淳史)
- 速水晃一(山田悠介/西島秀俊)
- 津島(岡崎紗絵/安田顕)
- 花房美和(葵わかな/白石美帆)
- 藤原真琴(神野三鈴/名取裕子)
- 猫田麻里(趣里/猫背椿)
- 黒崎誠一郎(橋本さとし/榎木孝明)
- 高階権太(小泉孝太郎/林隆三)
時代設定や、島津役に関しては性別設定も変えているので、立場や肩書きに矛盾が生じて、そのままの比較はできませんが、例えば田口は「相手の話を聞く能力に長ける」など、リンクする部分もあって、オキテ破りながらも、照らし合わせてみるのも一興です。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第893号)
関連記事
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。