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テレまめ

マボロシーーーー!

お久しぶりでございます。ちょいと個人的に、人生最大にバタバタな年度末を過ごしておりまして、体力回復が追いつかない年齢のため、春休みを頂いておりました。

その間にすべての冬ドラマが最終回をむかえてしまいましたね。

切ない展開が多かった印象の冬ドラマですが、切なさ故に続きを見るのが辛くなりそうだったり、切なさ故に目を離せなくなったりと、それぞれの味わいがありましたが、中でもそれを強く感じたのが、NTVの「anone」でした。

特に、ハリカ(広瀬すず)と彦星(清水尋也)の対話のシーン。最初はスマホのチャットアプリで、やがて通話で想いを伝えあったあと、病室を訪ねながらも顔を合わせずにカーテン越しの会話、そして最終回にして初めての対面には、胸を締め付けられるような感覚でした。

そして、より子(小林聡美)の喪失感として、生まれてこなかった娘にアオバと名付けると、いないはずのアオバが女子高生ほどに成長して、より子のそばにずっといるということや、最終回で亡くなってしまった舵(阿部サダヲ)が幽霊となって、より子だけに見える存在となったというのに、こういう表現方法もあるんだなぁと、感心してしまいましたが、ん?幽霊?どこかにもう1人いたな…。

NHK朝ドラ「わろてんか」のヒロイン・てん(葵わかな)の夫・藤吉(松坂桃李)も、病気で他界したあと、てんが心細くなるとてんだけに見える存在、つまり幽霊として登場するようになりました。このおかげで視聴者は「藤吉ロス」にならずに済んだ、との評判ですが、同時期のドラマで、同じように「幽霊」という表現が使われたのも、なんだか面白い現象ですね。

浮世の悩みやしがらみを超越した「幽霊」という役柄、配役のスーパーポジションとも言えますね。安易に多用するのは禁じ手だとも思われますが、切り札的な使い方は効果絶大。今後も見られることがありそうですね。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第888号)

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