15Jul
7月クールの新ドラマが続々と初回放送を迎えています。スタート直前には出演の役者さんが番宣を兼ねて、スペシャル版のバラエティ番組やトーク番組のゲストとして出演されるのが恒例ですが、なんといってもそこで大活躍するのが大泉洋さんで、今回もTBS日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」の主演として数多くの出演を果たされました。
何分にもサービス精神が旺盛な大泉さんのこと、ドラマの内容とは別に、大泉さんのことをバラエティ専門のタレントさんだと誤解してしまっている人が多いのではないかと、老婆心ながらファンとしては危惧してしまうところですが、そんな人にこそ、がっつりとドラマを見てもらい、大泉さんの実力を知らしめたいと強く思うのが、このドラマです。
君嶋隼人(大泉)はトキワ自動車に勤務して、同期の出世頭と呼ばれる働き手。重役相手にも忌憚なく意見して、不利益な企業買収を阻止したが、その買収案件の中心人物である滝川乗務(上川隆也)の勘気を被り、本社を追われて府中工場の総務部長へと左遷される。
同職は社のラグビー部・アストロズのゼネラルマネージャー(GM)を兼務するのが慣例だが、アストロズは社の予算を14億も費やしながら収益はほとんどなく、成績も低迷しており、意気込みだけが空回りの状態。君嶋はラグビーに関しては素人で、むしろ嫌悪感を抱いており、何より経営戦略のプロとして部の存続に懐疑的。
しかし、実力者の滝川を敵に回して行き場のない自分自身の気持ち、そして学校でいじめを受けながらも自ら立ち向かおうとしている長男・博人(市川右近)の姿に大きく突き動かされ、現在のどん底の状況から逆転を仕掛けるべく、アストロズのメンバーに檄を飛ばす。
日曜劇場ではお馴染みの池井戸潤さんの新作書下ろしが原作で、苦境からの逆転劇に期待が膨らみます。
君嶋がラグビーを嫌っている原因は、大学時代の同級生・柴門(大谷亮平)がラグビーのスター選手で、人気を独り占めした上にマドンナ的存在のシオリ(川田裕美)も射止めた事への妬みだというのが人間臭いところ。
そして君嶋の妻の真希(松たか子)は、急な出費を渋り、いじめ問題に怒り、会社ではやり手の夫を尻に敷くという、絵に描いた良妻というよりは、多くの共感を呼びそうなキャラクターなのが好感です。
ラグビー部のメンバーを演じるのは、ラグビー経験者の俳優に加え、本物のラグビー選手たち。迫力の試合シーンも予想され、ラグビーをよく知らない人たちにも、来る9月から日本で開催されるワールドカップの意気を高める効果が期待されます。
今がどん底なら、あとは上るだけ。不屈の物語が元気をくれます。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第954号)
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