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テレまめ

まさかの第2回ウスイサチコ選手権

あれは確か1年と少し前、「薄幸」のイメージがよく似合う女優さんをあげて、「第1回ウスイサチコ選手権」を開催いたしました。そのときは断トツぶっちぎりで木村多江さんが一位を獲得し、あまりにも文句なしなので第2回の開催の予定はありませんと締めたはずですが、まさかのこんな早い時期にふたたび選手権の開催となりました。

というのも、木村さんはすでに薄幸部門では殿堂入りの感もあり、最近では不幸を突き抜けた向こう側の「復讐劇」を演じるようになってきたことでもありますし、ここはひとつ世代交代、新しい薄幸の人材を発掘したい思い(なんじゃそりゃ)からなんですね。

今回の選出はふたりの女優さん。まず一人目は、テレビ朝日の昼の帯ドラマ「越路吹雪物語」に出演している市川由衣さんです。いや、実生活においてはですね、戸次重幸夫人という、私にとってはおそらく現世で最も羨ましい立場におられる幸福な女性なんですが。

「越路〜」では、主人公・美保子(瀧本美織)の小学生の頃からの親友の役。貧しい家の貰われっ子で、養家の借金返済のために進学もできず、苦役についたあと、金で買われるように満州へ嫁に行くという不幸薄幸のフルコースを、自分の宿命として甘受する女性です。

ほんの少しだけ眉根を寄せた、困ったような笑顔にはこの後も不幸が続くフラグが立ちまくりで、更にいじましさや不憫さを呼び起こします。美保子が天真爛漫さの典型として描かれているだけに、その対比が印象的です。

もう一人は、NHK朝ドラ「わろてんか」13週目に安来節の踊り手として登場した大後寿々花さん。もともと子役から活躍している女優さんで、11歳でハリウッドデビューしている実力派です。

10代の頃には、儚い雰囲気をもった美少女のイメージがありましたが、幼さが抜けた24歳の今では、華奢で思わず支えたくなるような、たおやかな女性の雰囲気が漂っています。

「わろてんか」での踊り手になることを親に反対されて、我を通すことが出来ず諦めようとした気の弱い役柄を見たときに、「第2回ウスイサチコ決定!!」と心の中で叫んだ私です(笑)。

ドラマの中も常に新しい風が吹こうとしているのですね。視聴者は不幸なキャラクターを見たがっているMなヒトが多いってことなのでしょうか。

今後、また新たなるウスイサチコが現れる予感も。いつかまたあるかも知れない第3回選手権をお楽しみに。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第880号)

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