2Mar
「トーク番組」の定義を調べると、ホスト(インタビュアー)とゲストがさし向う、いわゆる「対談」の形式の番組を言うようです。ですが最近では、そのフォーマットにとらわれないパターンも生まれてきているようで…。
「ヨルタモリ」(フジテレビ)は、「笑っていいとも!」終了以来の、フジテレビでのタモリさんの冠番組。とある場所にあるBARには、宮沢りえ似の美人ママがいて、タモリ似の常連客訪れる。その他の常連さんやこの店の噂を聞きつけた一見客が、カウンターを挟んで他愛のない話を繰り広げる、飲みの席の雑談がこの番組のスタイル。
特にタモリさんは、工務店の社長とか、徳島でヨット関連の仕事をしているオジサンとかの設定を設けて、ちょっとしたシチュエーションプレイの趣きをもっています。
「今夜も生でさだまさし」(NHK)は、ラジオDJの雰囲気で、月に1度の深夜に生放送されます。全国各地のNHK放送局を訪れて、その土地の情報を織り交ぜながらの放送は、このほど全国一巡を達成しました。視聴者から届いたはがきを読み上げて行く形式はまさにラジオのスタイル。
セットもホワイトボードにマーカーで書かれたイラストと文字を背景として、長机の上にパソコンやはがきボックスを置いただけで、およそテレビを意識しない素朴さです。
そして、正式に番組と呼んでもいいのかと思いながらも、ちょっと気になるのはTBSの金曜ドラマ「ウロボロス〜この愛こそ、正義。」で、副音声として放送された、その名も「ウラバラス」。
ドラマの主演の生田斗真さんと小栗旬さん、そして小栗さんの部下役のムロツヨシさんの3人が撮影の裏話をしているのですが、これはまさにホントの雑談。場面の解説というよりは、もっと砕けた感じの3人のトークで、ドラマ本編とは違う楽しみ方ができます。
冒頭にタモリさんの話題が出ましたが、「笑っていいとも」の中でも、タモリさんと明石家さんまさんが続けていた雑談コーナーがゆるくはあっても、もっとも安定したコーナーだったような記憶が残っています。
私も、お気に入りのチームナックスの本公演や「水曜どうでしょう」のDVDに収録されている副音声パートが大好きで、こういった「あえて作り込まれてない感」が存在することで、ちゃんと企画した本編が何倍にも楽しめる気がします。
キャンペーンや番宣などのしがらみもなく、特に決まったテーマもないノープランな感じのトーク番組は、リラックス効果絶大です。
※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第730号)
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