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テレまめ

第1回ウスイサチコ選手権!

過去にも、俳優さんの固定イメージのお話をしたことがありますが、その俳優さんが出てくれば「チャラいやつ」「裏切りそうなヤツ」なんて見てしまうことってありますよね。例えば「悪役」というならば、そのジャンルで括ることができますが、個人的にジャンルを設定したい部門があります。それは「薄幸部門」。

そのヒトがキャスティングされれば、その役は貧困、病弱、不運などの設定だと相場は決まってらぁ!と決めて掛かりたくなる役者(主に女優)さんです。

「個人的に」とは申しましたが、仮にそのテーマでアンケートをとったとしたら、世間の皆様の意見はダントツにこの人に集中するだろうと、密かに確信しているのが、木村多江さんです。

ホラ、そこのアナタもそう思ったでしょ?先日最終回を迎えた朝ドラ「とと姉ちゃん」でも、若くして夫に先立たれ、3人の娘を育てるために苦労を強いられるキャラクターでした。はかなげな微笑をたたえた表情に、苦労はしても心折れないたおやかさをイメージします。「未亡人」という設定が、悲しいくらいにハマってしまう方ですね。

2位は同率でお二人。そのお一人は、奥貫薫さん。これまた「とと姉ちゃん」で、花山夫人を演じておられました。ワンマンタイプの夫に付き従う、辛抱強い妻。決して不幸という設定ではありませんが、「健気」を体現する方です。更年期サプリ「エクエル」のCMでナチュラルな演技をされているのも好感ですね。

ところが、このイメージを逆手にとって、時折、「健気さの仮面を被った実は凶悪な人物」といった役をこなされる事もあるので、それはそれで痛快です。

同率2位のもうお一人は中島ひろ子さん。勝手なイメージですが「DV夫に怯えながらも尽くす妻」がハマりそうな方です。こちらは今期の朝ドラ「べっぴんさん」で、ヒロインの家の女中さん役(ですが、第1週で暇を取らされました…。ああ、薄幸)で出演されています。

「判官贔屓(ほうがんびいき)」という言葉があるように、日本人は弱い者に肩入れすることを好む傾向があるようです。薄幸のキャラクターを応援することで、自分の中の不運や不幸を払拭するデトックスを図っているのでしょうか。

ちなみに、このトップ3がかなり揺るぎないので「第2回ウスイサチコ選手権」が開催される予定は当分ありません。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第813号)

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