23Aug
ゴレンジャーの必殺技はゴレンジャーハリケーンというのだが、これが相当なまでに変わっている。敵の特徴に応じて変形するのだ。ウルトラマンや仮面ライダーのように、毎回同じ技で敵を倒し続けていたのとは違う。『ゴレンジャー』の魅力、面白くさせた要素というのは数多くあるのだが、これもその一つだと思う。
問題は、その変形ぶりである。敵の特徴、というがこの敵が普通じゃない。最初こそマトモな怪人が登場してはいたが、回が進むに連れてどんどん変な奴になっていった。それに比例するように、必殺技のヘンテコ変形もエスカレートしていったのだ。
その代表格が機関車仮面だ。ゴレンジャー秘密基地を探るために探知機を付けてそこらじゅう走り回っているのだが、SLだけあって喫茶店で水の補給をするのだ。実はその喫茶店の地下が基地で、ゴレンジャーは怪人を倒そうと躍起になるか、さすがは機関車、怪力で歯が立たない。……が、坂道に弱く、体力を減らされたところでゴレンジャーハリケーン「石炭」!煙突に詰まってあえなく爆死。最後に一言、
「わしの時代は終わった……」
いや、彼だけじゃない。変形する必殺技で爆死していった奴は山ほどいる。ざっと紹介しよう。
- エレキ仮面
電気コンロ - カンキリ仮面
缶詰(つい開けてしまった) - 野球仮面
変化球(最後の言葉は「ついに引退の時がきたか」だった) - 大耳仮面
耳栓・落葉仮面……たき火(おお、たき火だたき火だ落ち葉たき〜、と歌ってしまう。そういうお前は落ち葉だろ!) - 火の山仮面マグマン将軍
卵(生卵だったので茹でて食べようとしたら爆死)
『クウガ』みたいなハードな特撮ヒーローもいいが、たまには『ゴレンジャー』でも観てほぐしてみるのも……と言いたいところだが、ほぐれ過ぎてしまわないように注意しよう。
(文・荒馬大介)
※本記事はテレビる毎日公式メルマガ「週刊・テレビる毎日」のバックナンバーの中から、こざるが厳選した荒馬大介さんのコラムをブログ用に再編集したものです。掲載の年月日と号数は省略します。
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