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テレまめ

【ひよっこ】ナレーションという名の解説〜増田明美

春ドラマが続々スタートしております。なんだか今期はまたもや豊作の予感がします。

まずは、朝ドラ「ひよっこ」から。

なんでしょう、安定感っていうんでしょうかねぇ。前作「べっぴんさん」で感じてしまった頼り無さみたいなものが、いきなり皆無なんです。

ひよっこ2

ヒロイン・谷田部みね子役の有村架純さんは、昨年のブルーリボン最優秀主演女優賞ですから、その実力は言わずもがななのですが、母親役に木村佳乃さん、父親役に沢村一樹さん、祖父役には古谷一行さん、そして今後ストーリーが展開していくであろう東京のキャストには、宮本信子さん、佐々木蔵之介さんと、盤石なまでの布陣。これでこそ、若手の佐久間由衣さん、泉澤祐希さん、竜星涼さんといったキャストも冴えるというものです。

いやあ、宮本さんと佐々木さんが演じる洋食屋のオーナーとシェフの親子がまたいい人でねえ。この人たちに会いたくてチャンネルを合わせてしまうくらいの現象が、私の中で起こっておりますよ。

そしてやはり特筆なのは、ナレーションを担当する増田明美さんの存在です。増田さんがナレーターに起用された時には、少なからずの驚きをもって「テレまめ」でもご紹介させていただきました。

増田明美

増田明美公式サイト

増田さんといえば、オリンピックにも出場したもとマラソンランナーで、「ひよっこ」の時代背景も昭和39年の東京オリンピックの時期、そんな意味からもイメージがリンクしますが、現在の増田さんは、マラソン中継の解説者として実績があり、その声の心地良さもさることながら、視聴者の知らないマメ知識を解説の中に織り込んでくれることでも有名になっています。

果たしてドラマが始まってみると、やはり増田さんはナレーションというよりは「解説」。初回にいきなり「増田明美です!」と自己紹介しちゃったり、谷田部家の朝食のメニューを紹介しちゃったり。次の日には初回を見逃した人のために「まだ間に合いますよ」と励ましてくれたりもしました(笑)

物語の中では、父親に宛てた手紙の形でみね子のモノローグが入るのですから、本来はこれがナレーションでいいんですよ。やっぱ、増田さんは解説なんですね。しかも、みね子の叔父・宗男(峯田和伸)が初登場した場面では「朝ドラには変なおじさんがよく出てきますよね。何ででしょうね」との解説。「確かに!ごもっとも!」と大納得の上でウケてしまいました。

よく心地よい声の指標を「F分の1ゆらぎ」として、その代表格として森本レオさんが挙げられることがありますが、森本さんの声が「ゆっくり眠れる声」とするならば、増田さんの声は「気持ちよく起きられる声」と言えそうな気がします。

やはり、朝の番組の解説には、最適なキャスティングなのですね。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第839号)

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