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テレまめ

それは「ドミノ倒し」というものが世間に認知され始めた時代で、海外から二人の学生が挑戦者として名乗りを上げてドミノ倒し世界記録に挑戦する模様を、スペシャル番組として特集を組んで放送されました。

苦心を重ねて、ギネス記録に足る個数のドミノを並べ、いよいよ駒を倒す本番に突入。画面は勢いをつけて倒れ続けていくドミノを追いかけていきます。それが後半に差し掛かった頃、少し遠くから怒号のような絶叫のような声が聞こえたのですが、画面はひたすらドミノの列を追いかけています。やがて最後の駒が倒れて、めでたく記録達成…と思いきや、判定員によって発表された数字は、記録に大きく届かないものでした。

なぜ?と思ったら、なんと途中で、ハンディカメラでドミノを追いかけていたカメラマンが仕掛けに近づきすぎて、足でドミノを倒してしまっており、規定によりその場所以降の駒は数に含められないという判定になってしまっていたのでした。仕掛の全景が見える位置に立っていた挑戦者は、カメラマンが近づきすぎたのも、足が触れたのも全て見えていて、それで絶叫していたというわけなのでした。

子供心にこの「勇み足事件」はかなり衝撃でして、カメラを大義名分にすり替えることの不遜さのようなものを感じてしまいました。残念ながら、最近でも前述のような渋滞取材とか、渦中の人物に対して執拗なまでの突撃取材を敢行するケースに出くわす度に、不快感を覚えてしまうことがあります。

私たちに代わって見てきてくれる役割もありつつも、結局カメラって何様なんでしょうねぇ。

※元記事:コラム「さっちゃんはね、テレビが大好きホントだよ♪」(テレビる毎日公式メルマガ[週刊・テレビる毎日]第755号)

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